人が辞めない会社に必要なこととは?「ここにいたい」と思える職場づくりの考え方
人材定着を考えるとき、「どうすれば社員が辞めない会社をつくれるか」という発想になりがちです。しかし、誰も辞めないこと自体を目的にする必要はあるのでしょうか。
人にはそれぞれの人生があり、価値観も変化します。別の道へ進むことが、その人にとって良い選択になる場合もあります。ココロココが大切にしているのは、人を会社につなぎ止めることではありません。一人ひとりが自分なりの「ここで働く理由」を持ち、自然と「ここにいたい」と思える環境をつくることです。
人材定着の土台は、会社と社員が目指す方向にある
給与や休日などの条件が良くても、会社が目指す方向と本人が大切にしているものが大きく違えば、長く働き続けることは難しくなります。
だからこそココロココでは、入社してから「どうすれば辞めないか」を考えるだけではなく、採用の段階から「何を目指している会社なのか」「何を大切にしているのか」を明確に伝えることを重視しています。その考えに共感した人に仲間になってもらうことが、定着の土台になるからです。
ただし、社員全員が同じ価値観を持つ必要はありません。会社として目指す方向は共有しながら、その中で何を大切にして働くのかは、一人ひとり違っていいと考えています。
「ここにいたい理由」は一人ひとり違っていい
会社に残る理由は一つではありません。理念に共感している人もいれば、仕事そのものや一緒に働く仲間が好きな人、成長できる環境に魅力を感じる人もいます。
給与や休日を重視する人、家族との時間を大切にしたい人がいてもいい。「家から近い」「特に大きな不満がない」という理由で働き続けることも、一つの選択です。
会社が「こういう理由で働くべきだ」と決めるのではなく、会社の目的や理念を共有したうえで、それぞれが自分なりの理由を持てることが大切です。
人を縛って辞めないようにするのではなく、本人に働き続けたい理由がある。その状態をつくることが、本当の意味での人材定着につながると考えています。
「明日もこの人たちと働きたい」と思える関係をつくる
給与や待遇以外で定着に大きく影響すると考えているのが、人間関係です。ただし、ここでいう良い人間関係とは、単に全員が仲良しという意味ではありません。
お互いを尊重し、困ったときには助け合い、言いたいことを言える。問題が起きれば、きちんと対話できる。そんな関係性です。
特に介護は、一人で完結するのではなく、チームでお客様を支える仕事です。一緒に働く人との関係は、働きやすさだけでなくサービスの質にもつながります。
そのためココロココでは、人間関係を個人任せにせず、役職が違っても人としてはフラットであることを大切にしています。立場に関係なく意見を伝え、本音で話し、お互いに考えられる関係をつくることが、「明日もこの人たちと働きたい」という気持ちにつながっていきます。
全員に成長を求めるのではなく、本人が選べる環境をつくる
長く働くためには成長実感が必要だと考えることもありますが、ココロココでは、成長実感と定着が必ずしもそのまま相関するとは考えていません。
仕事に全力で挑戦したい時期もあれば、子育てや家庭を優先したい時期もあります。専門性を高めたい人も、今の仕事を安定して続けることに充実を感じる人もいます。
だから、会社が全員に一つの成長を求めるのではなく、挑戦したい人には挑戦できる環境を、家庭を大切にしたい人にはそれができる働き方を、今の仕事を続けたい人には誇りを持って働ける環境をつくる。
これは、ココロココが大切にする「自由と責任」にもつながります。会社ができるだけ多くの選択肢をつくり、本人が自分の人生に合ったものを選び、その選択に責任を持つという考え方です。
入社後半年で「ここで働く意味」を見つけてもらう
人材定着を考えるうえで、ココロココが特に大切にしているのが入社後の半年間です。この時期は、仕事のやり方を覚えるだけの期間ではありません。
「ココロココは何のために存在しているのか」「どこを目指しているのか」「なぜこの制度があるのか」。初期研修を通じて、仕事のルールだけでなく、その背景にある会社の目的や文化も伝えていきます。
目指しているのは、社員が会社から働く意味を与えられることではなく、自分自身で「ここで働く意味」を見つけられることです。
人が残ることだけを目標にするのではなく、「去年より今年、今年より来年のココロココの方が面白そうだ」と思ってもらえる会社であり続ける。会社の理念を共有しながら、一人ひとりが自分なりの働く理由を持ち、人生に合った選択ができる。その先に、無理に引き止めなくても自然と「ここにいたい」と思える職場があると考えています。
